初心者のための富士登山ガイド

 

富士山が火山であることも多くの人が知っている事実。
でも、活火山であることを知っている人は少ないのではないでしょうか。

 

以前、火山学上の定義として、「活火山」「休火山」「死火山」という識別がされており、この時点では富士山は「休火山」という扱いでした。
しかし、火山の長い歴史を考えると、例え数100年噴火活動をしていなくとも、いずれ活動を再開する可能性があると判断した方が良いとの気象庁の見解から、この定義が見直されたのです。
過去に噴火活動の記録がある山は全て「活火山」と定義され、これにより富士山はれっきとした活火山であるとの認識に改められました。

 

有史以降、記録に残されている富士山の噴火活動の中で、特に顕著なものが2回あります。

 

一つは貞観6年(864年)の『貞観噴火』。
この時の噴火では北西部を中心に大量の溶岩を流出、当時「せのうみ」と呼ばれていた大きな湖を寸断し、新たに西湖と精進湖を誕生させました。
その長大な溶岩流が冷えて固まった後に出来たのが、現在の青木ヶ原樹海です。

 

もう一つが宝永4年(1707年)の『宝永噴火』。
この時は江戸でも日中灯りを灯さなければならないほど大量の火山灰を降らす激しい噴火で、南東の山腹に宝永火口が誕生しました。

 

この宝永噴火を最後に、富士山は300年以上沈黙を守っています。

 

「300年もの長い間噴火していないのだから、もう噴火しないのでは・・・」
と考えてしまいがちですが、火山の長い一生から見れば、300年というのはほんの一休みくらいの期間でしかありません。
富士山は過去の歴史上何度も噴火を繰り返してきました。
その間には、350年以上活動を休止していた期間もあります。
たかだか300年ほどの休止期間で「富士山はもう噴火しない」と判断するのはあまりに楽観的なのです。

 

 

忍野八海もまた富士山の噴火によって誕生したもの