初心者のための富士登山ガイド

富士山が山梨・静岡両県に跨る位置にあることは、殆どの人が知っていると思います。
では、頂上は果たしてどちらの県に属するのか?

 

実はどちらにも属さないというのが正解。

 

富士山頂、正確に言うと八合六勺(標高3,360m)から上は静岡県富士宮市に総本宮がある浅間神社の所有物なのです。
古くは徳川家康が浅間神社本宮に寄進したものであり、明治維新後に一旦は国有地とされました。
戦後、全国の多くの国有地が各々寺社の所有者へ返還されたのですが、この富士山頂に限ってはなかなか返還されなかったそうです。
1974年、最高裁によりようやく浅間神社のものであることが認められたのですが、それでも正式に返還されたのはさらに30年後の2004年のことでした。

 

神様が鎮座する頂き・・・
世界文化遺産に相応しい荘厳なロマンを感じますよね。

 

現在も山梨・静岡両県の所有権争いを避けるため、富士山には明確な県境線が引かれていません。
そのため、山頂が私有地とは言っても、土地の登記が出来ない状態なのです。